今回は、試料粉砕機での容器密閉方法について詳しく解説します。粉砕の安全性や効率性に直結する重要なポイントです。
1. 容器の密閉が重要な理由
粉砕容器を密閉することで、以下のメリットがあります。
・粉塵の飛散防止
・サンプルの損失防止
・粉砕効率・再現性の向上
・作業者の安全確保
密閉が不十分だと、粉砕中に粉塵が飛散し、作業環境や分析結果に影響が出ることがあります。
2. 主な密閉方法と特徴
粉砕容器の密閉には、主に以下の方法があります。
| 密閉方法 | 特徴 | 対応機種・容器サイズ |
| ゴムパッキン | 標準品で柔軟性が高く、容器と蓋の密着性が優れる。消耗品のため、こまめな交換を推奨 | TI-100型 Fタイプ容器 TI-200型 H・Fタイプ容器 |
| ラバーリング | 厚みのある特殊ラバー素材。消耗品のため、こまめな交換を推奨 | TI-100型 Hタイプ容器 S(Short)とL(Long)の2種 |
| Oリング | 円形のゴムリングで密閉力が高い | TI-300型 100ml~250ml容器 |
●ポイント
・材料や粉砕条件に応じて適切な密閉方法を選ぶ
・使用前後の点検・清掃で性能維持
・ゴムパッキンは消耗品のため、定期的な交換を推奨
・長期間使用する場合はゴムやラバーの劣化にも注意
3. 使用上の注意
・容器を密閉する前に、粉砕物が均一か確認
・密閉部品に異物や破損がないかチェック
・粉砕終了後は容器をすぐに開けず、圧力が落ちるまで待つ
これらの注意を守ることで、安全で効率的な粉砕が可能です。
4. まとめ
試料粉砕の際は、密閉容器の選び方・使用方法が非常に重要です。
弊社では、ゴムパッキンは標準品で、消耗品のためこまめな交換を推奨しています。また、OリングはTI-300型用 100~250ml容器、ラバーリングはTI-100型用 10ml Hタイプ容器専用です。
次回のブログでは、さらに粉砕容器の交換・メンテナンス方法や長持ちさせるコツについてご紹介する予定です。
正しい密閉方法を理解することで、粉砕作業の安全性と効率が格段に向上します。ぜひ参考にしてください。
お問い合わせはお気軽にこちらから



